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戦後日本の瞬間を切り取る:薗部澄のレンズから

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プロフィール

薗部澄(そのべ きよし、1921年 – 1996年)は、東京市京橋区佃島生まれの写真家です。彼は1937年に京橋尋常高小を卒業後、金松堂で暗室仕事を始めました。木村伊兵衛に師事し、写真の基礎を学んだ後、フィリピン戦への従軍を経て、戦後はサン・ニュース・フォトスや岩波映画製作所で活躍しました。

業績と実績

薗部澄は「岩波写真文庫」で約60冊の撮影を担当し、その後フリーランスとして多くの写真集を発表しました。彼の代表作には『日本の民具 全4巻』や『黒川能』があり、これらの作品で第18回日本写真協会賞年度賞を受賞しました。また、『忘れえぬ戦後の日本』で第39回日本写真協会賞年度賞を再度受賞しています。

専門知識とスキル

薗部澄は、日本の風土や文化を捉えた独特の視点で知られています。彼の作品は、戦後の日本の風景や生活をリアルかつ詩的に描写しており、写真家としての深い洞察力と表現力を示しています。特に民具や土人形の撮影では、日本の伝統と美を繊細に捉える技術が光ります。

おすすめの写真集

[薗部 澄 写真集] 追憶の街 東京 昭和22年~37年

  • 特徴:「追憶の街 東京 昭和22年〜37年」は、薗部澄による東京の変遷を捉えた貴重な写真集です。この期間、東京は敗戦の痛手から復興し、その後の高度経済成長へと歩み始めていました。薗部澄のカメラは、都電が走る街角や庶民の日常生活、子どもたちの遊ぶ姿を繊細に記録しています。この写真集は、戦後東京の懐かしさと、その時代の生き生きとしたエネルギーを感じさせます。
  • 見どころ:この写真集の見どころは、戦後の東京が持っていた独特の雰囲気と活気を捉えた数々の写真です。特に、庶民の暮らしや子どもたちの無邪気な遊びが、当時の東京の日常の一コマとして鮮明に描かれています。また、後に大きく変化する前の東京の姿を捉えた写真は、今となっては貴重な歴史的資料とも言えるでしょう。この写真集は、単なる過去の記録ではなく、その時代の人々の生活や文化を理解するための重要な窓口となります。

影響と貢献

薗部澄は、戦後日本の写真界に大きな影響を与えました。彼は、後進の写真家たちにインスピレーションを与え、写真を通じて日本の文化や歴史を伝えることに尽力しました。彼の写真集は、日本の郷土文化や自然の美しさを広く伝える役割を果たしています。また、岩波書店や美術出版社などの出版社との協力を通じて、日本の出版界にも貢献しました。

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この記事を書いた人

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