プロフィール
操上和美(くりがみ かずみ、1936年生まれ)は北海道出身の著名な写真家です。東京綜合写真専門学校卒業後、セントラルスタジオに参加し、杉木直也に師事。1965年からフリーランスとして活動を始め、ファッション、雑誌、広告写真など幅広い分野で活躍し、その後半世紀以上にわたり第一線で活躍しています。
業績と実績
操上和美は、数々の受賞歴を持つ日本を代表する写真家です。特に彼の作品『NORTHERN -北の風景-』は、その独特の視点と深い表現力で高い評価を受けました。彼の写真は、ADC賞やACC賞など、多くの賞を受賞し、写真界における彼の地位を確固たるものにしています。また、広告業界においても彼の影響は大きく、特に大阪万博関連の作品では、そのクリエイティブな才能を存分に発揮しました。
専門知識とスキル
操上和美の写真は、その独特の構図と色使い、光と影の扱いに特徴があります。彼は人物写真や風景写真を通じて、被写体の内面を深く捉える能力を持ち、写真を通じて物語を語る技術に長けています。また、広告写真においてはブランドのイメージを効果的に伝える能力も備えています。
おすすめの写真集
50,50 FIFTY GENTLEMEN OF EYEVAN
- 特徴:『50,50 FIFTY GENTLEMEN OF EYEVAN』は、写真界の巨匠・操上和美による特別な写真集です。この作品は、雑誌ゲーテで人気を博した連載「男を起動させる眼鏡」の50回分を収録し、未公開カットも含めた豪華版となっています。操上が約3年かけて撮影した、日本を代表する50人の男性たちのポートレートは、眼鏡ブランド・アイヴァンのブランド設立50周年を記念して制作されました。故・石原慎太郎や坂本龍一、高橋幸宏などのレジェンドから、坂口健太郎、中川大志などの若手俳優に至るまで、各界の著名人が登場します。
- 見どころ:この写真集の見どころは、操上和美の独特の撮影技術により捉えられた、日本を代表する50人の男性たちの個性と魅力です。彼ら一人ひとりの個性が際立つポートレートは、彼らのキャリアやパーソナリティを感じさせます。また、各界のレジェンドから若手俳優に至るまで、幅広い世代の男性が登場することで、日本の多様な文化と時代の移り変わりを垣間見ることができます。写真集全体を通じて、眼鏡を通じたスタイルと存在感が表現されており、ファッションやポートレート写真の愛好家にとっては見逃せない一冊です。
SWITCH Vol.39 No.9 特集 操上和美[時のコンタクト]
- 特徴:『SWITCH Vol.39 No.9 特集 操上和美[時のコンタクト]』は、85歳になる操上和美の長いキャリアと、彼の作品の深みを掘り下げた特集号です。1988年にSWITCHが操上に最初にアサインメントを提案して以来、彼の写真家としての旅は、広告写真からドキュメンタリーに至るまで幅広いジャンルをカバーしています。この特集では、ザ・ローリング・ストーンズのキース・リチャーズの撮りおろしや、ジャズをテーマにした即興のモノクロポートレイトなど、彼の多彩な作品が紹介されています。荒木経惟による操上和美の作品への讃えも特筆すべきポイントです。
- 見どころ:この号の最大の見どころは、木村拓哉を撮影した表紙巻頭写真です。操上和美による木村拓哉の撮りおろし写真は、彼の魅力を存分に引き出しており、ファン必見の内容となっています。また、キース・リチャーズやジャズをテーマにした作品群は、彼の撮影の幅広さと深い洞察力を示しています。操上和美とSWITCHの長年にわたる関係を通じて、写真家の変遷と成長の軌跡を追うことができるのもこの特集の魅力です。写真愛好家はもちろん、幅広い読者層にとって興味深い内容が満載です。
NORTHERN
- 特徴:『NORTHERN―操上和美写真集 (Switch library)』は、写真家操上和美の感性が満載の写真集です。この作品では、北海道の壮大な自然やそこで生きる人々の日常が、操上の独特な視点で切り取られています。北の大地の厳しさと美しさが共存する風景、人々の生活の様子、そしてそれらを包む静謐な空気感が、彼の写真技術を通じて鮮明に描かれています。彼の作品は、観る者に北海道の自然と文化の深い理解を促します。
影響と貢献
操上和美は、日本の写真界における重要な存在であり、彼の業績は多方面にわたっています。特に、俳優木村拓哉とその家族の撮影を手がけたことは、彼の作品の多様性と深い人間性を反映しています。また、眼鏡ブランド・アイヴァンの写真展が盛況を博し、今もなお人気が衰えることがないのも、操上の影響力の大きさを示しています。彼はファッション写真や広告写真の分野で新たな地平を開き、井上陽水のCDジャケットなどの撮影を通じて文化界にも広範な影響を与えてきました。その作品は、写真家の後進に刺激を与え、今後も多くのクリエイティブな活動に影響を与え続けるでしょう。