はじめに
「SHINES(シャインズ)」は、キヤノン(キヤノンマーケティングジャパン)が主催する新進写真家支援プロジェクトで、次世代の写真家を発掘し、作品を広く紹介することを目指しています。
プロジェクトの概要
SHINESは写真家を選考委員に採用せず、業界内外の専門家による評価を重視し、グランプリを設けず各選考委員の「◯◯選」として評価します。これにより多様な視点からユニークな写真家を発掘します。また、一次選考では写真の提出を求めず、書類選考のみで「伝える力」を重視しています。
SHINESの特徴
SHINESの特徴として、選考委員による評価と写真集の販売を通じて、受賞者が次のステップに進みやすい環境を提供しています。これにより、受賞者は業界や一般の認知度を高めることができます。
受賞者の成功事例
例えば、第1回の受賞者である上田優紀氏は、Penの写真家特集に抜擢され、TV出演をきっかけにフォロワー数が増加し、自費出版写真集の販売にも成功しました。また、石井靖久氏は医師としてのキャリアを持ちながら、写真家としても活躍し、2冊目の写真集をマッチアンドカンパニーから出版し、日本写真協会新人賞にもノミネートされました。
第2回の受賞者である夢無子氏は、玄光社から写真集を出版し、東京都写真美術館で写真展を開催、日本写真協会新人賞を受賞しました。また、王露氏はふげん社から写真集を出版し、木村伊兵衛写真賞にノミネートされました。
写真集の制作と販売
写真集は、キヤノンの高精細な出力技術「DreamLabo」を使用し、代官山蔦屋書店やパリフォトで販売されます。制作には、マッチアンドカンパニーが協力しています。
まとめ
SHINESは、新進写真家にとって重要な一歩を提供するプロジェクトです。展示会や写真集を通じて、自己表現を深め、写真界での知名度を高めることができます。SHINESはコロナの影響で5年間に2回しか実施されず、14名の入賞者を輩出しましたが、受賞者のその後の活躍を見ると特筆すべきオーディションでした。この考え方は、新しいプロジェクト「GRAPHGATE」に引き継がれており、今後の展開に期待が寄せられます。