写真の力で世界を変える、そんな魔法のような体験を

土門拳賞について—日本写真界の名誉

目次

はじめに

日本の写真界には、多くの才能ある写真家たちが集まり、その創造力と技術で世界中から注目を浴びています。その中で、特に名誉とされる賞の一つが「土門拳賞」です。この賞は、日本のリアリズム写真の巨匠、土門拳を記念して設立され、写真家たちにとって非常に権威ある賞とされています。本記事では、土門拳賞の歴史や選考方法、そしてその意義について詳しく紹介します。

歴代受賞者

第1回(1982年)〜第9回(1990年)
スクロールできます
受賞者受賞作品選考委員候補者
第1回
(1982年度)
三留理男「ケニア飢餓前線」「アコロ」「国境を越えた子供たち」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
佐伯格五郎(前カメラ毎日編集長)
未公開
第2回
(1983年度)
内藤正敏「出羽三山と修験」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
佐伯格五郎(前カメラ毎日編集長)
未公開
第3回
(1984年度)
野町和嘉「バハル」「サハラ悠遠」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
佐伯格五郎(前カメラ毎日編集長)
未公開
第4回
(1985年度)
江成常夫「シャオハイの満州」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
西井一夫
(カメラ毎日編集長)
安斎重男/田原桂一/中村昭夫/西川孟/築地仁/田辺順一/荒木経惟/横山宗一郎/佐久間泰郎/岩合光昭/操上和美
第5回
(1986年度)
新正卓「遥かなる祖国」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
沢畠毅
(毎日グラフ編集長)
齋藤康一 「蘇州にて」
土田ヒロミ「ヒロシマ」「砂を数える」
浜口タカシ 「北海讃歌」
篠山紀信 「シノラマ『人間』」
田原桂一 「Eclats」「世紀末建築 全6巻」
戸田れい子 「夕張炭坑節」
奈良原一高 「肖像の風景」
坂田栄一郎 「注文のおおい写真館」
上野英信、
趙根在(監修) 「写真万葉録 筑豊 全10巻」
第6回
(1987年度)
菅洋志「バリ・超夢幻界」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎(病気欠席)
岸哲男
森英介
(毎日グラフ編集長)
雑賀雄二 「軍艦島
〜棄てられた島の風景」
上野英信、趙根在(監修)
「写真万葉録 筑豊 全10巻」
第7回
(1988年度)
西川孟「ひと・もの・こころ」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎(欠席)
岸哲男
森英介
(毎日グラフ編集長)
石川文洋 「琉球舞踊』
大島洋 「幸運の町」
大村次郷 「食の写真館」
鬼海弘雄 「王たちの肖像
〜浅草寺境内」
嶋田忠 「火の鳥・アカショウビン2 〜炎のカムイ」その他
十文字美信 「澄み透った闇」
田沼武能 「カタルニア・ロマネスク」
土田ヒロミ 「続・俗神」
長倉洋海 「激動の世界を駆ける〜カメラを武器に」
中村征夫「全・東京湾」
奈良原一高 「魅惑のヴェネツィア」
畠山直哉 「LIME HILLS」
森山大道 「仲治への旅」
山田利男 「家族」
第8回
(1989年度)
津田一郎「無明地帯シリーズ“奥の細道”」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
森英介
(毎日グラフ編集長)
長野重一 「遠い視線」「INCA
〜インカ帝国の残照 神秘とロマンとその末裔」
渡部雄吉 「神楽」
一村哲也 「長崎」
大村次郷 「NHK海のシルクロード」第5巻
「海道の王国・中国の門」
鬼海弘雄 「王たちの肖像」
鈴木清 「夢の走り」
中川道夫 「上海紀聞」
原芳市 「曼陀羅図鑑」
福田文昭 「ロッキード法廷写真日記 ピンボケの角栄」
宮本隆司 「建築の黙示録」
第9回
(1990年度)
宮崎学「フクロウ」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎(欠席)
岸哲男
森英介
(毎日グラフ編集長)
高梨豊 「都の貌」
長野重一 「遠い視線」
芳賀日出男 「日本人の暮らしと心」
関戸光賀 「地球曼陀羅」
山中学 「阿羅漢」
橋口譲二 「動物園 ZOO」
会田健一郎 「方寸の地」
瀬戸正人 「BANGKOK, HANOI 1982-1987」
大西みつぐ 「WONDER LAND 1980-1989」
須田慎太郎 「駐日大使の素顔」
大村次郷 「アジア食文化の旅」
表を横にスクロールすると、その回の選考委員や候補者の情報もご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください。
第10回(1991年)〜第19回(2000年)
スクロールできます
受賞者受賞作品選考委員候補者
第10回
(1991年度)
十文字美信「黄金風天人」渡辺義雄
三木淳
安岡章太郎(病気欠席)
岸哲男
森英介
(毎日グラフ編集長)
土田ヒロミ 「砂を数える」
長野重一 「1960」
水越武「日本の原生林」
相川透 「隣の土地」
荒木経惟 「冬へ」
石内都 「1・9・4・7」
児玉房子 「クライテリア」
郷津雅夫「IN NEW YORK」
白籏史朗「THE KARAKORAM
〜Mountains of Pakistan」
田沼武能「アトリエの101人」
長倉洋海「サルバドル」
柳沢信 「写真・柳沢信―1964-1986」
小松健一 「チリ・嵐にざわめく民衆の木よ」
第11回
(1992年度)
今枝弘一「ロシアン・ルーレット」渡辺義雄(欠席)
三木淳
安岡章太郎
岸哲男
酒井啓輔
(毎日グラフ編集長)
荒木経惟 「センチメンタルな旅・冬の旅』「空景/近景」
石内都 「1・9・4・7」
郷津雅夫「IN NEW YORK」
鈴木 清 「愚者の船
〜東京・昭和61-63年」
橋口譲二 「ディ・マウアー DIR MAUER
〜ベルリンの壁1981-1991」
古屋誠一 「メモワール」
水越 武 「ブナ』『森物語」
山根敏郎 「フロント FRONT」
吉岡功治 「光の記憶
〜筑豊1980~1990」
第12回
(1993年度)
長倉洋海「マスード 愛しの大地アフガン」渡辺義雄
安岡章太郎
岸哲男
長野重一
青野丕緒
(毎日グラフ編集長)
鬼海弘雄 「INDIA」
児玉房子 「千年後には・東京」その他
田辺順一 「生きる」
水越 武 「日本列島森紀行」
第13回
(1994年度)
南良和「秩父三十年」渡辺義雄
岸哲男
長野重一
江成常夫
青野丕緒
(毎日グラフ編集長)
荒木経惟 「エロトス」その他
大石芳野 「カンボジア苦界転生」
齋藤康一 「上海’92-’93」
雑賀雄二 「月の道 〜海・月光・軍艦島」
杉全 泰 「光が…」
妹尾豊孝「大阪環状線 海まわり」
土田ヒロミ 「ヒロシマ・モニュメントII」
水越武 「Himalaya」その他
第14回
(1995年度)
鈴木清「修羅の圏(たに)」渡辺義雄
岸哲男
長野重一
江成常夫
青野丕緒
(毎日グラフ-アミューズ編集長)
薗部澄 「冬・北海道」「冬・日本海」
石内都 「1906 to the skin」
本橋成一 「無限抱擁
〜チェルノブイリ・いのちの大地」
今森光彦 「世界昆虫記」
高橋宣之 「波」
高木由利子 「nus intimes」
第15回
(1996年度)
砂守勝巳「漂う島とまる水」渡辺義雄
岸哲男
長野重一
江成常夫
青野丕緒
(毎日グラフ-アミューズ編集長)
平嶋彰彦
(毎日新聞出版写真部部長)
桑原史成 『病める大国ロシア』
英伸三 『町工場鋼彩百景
〜英伸三鉄を撮る』
百々俊二 『楽土紀伊半島』
土田ヒロミ 『ヒロシマ・コレクション
〜広島平和記念資料館蔵』
第16回
(1997年度)
須田一政「人間の記憶」渡辺義雄
岸哲男
長野重一
江成常夫
青野丕緒
(アミューズ編集長)
木村滋
(毎日新聞出版写真部部長)
水越 武
「森への旅」「カムイの森」
第17回
(1998年度)
本橋成一「ナージャの村」など長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
岸哲男
青野丕緒
(アミューズ編集長)
木村滋
(毎日新聞出版写真部部長)
第18回
(1999年度)
水越武「森林列島」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
木村滋
(毎日新聞出版写真部部長)
網谷隆司郎
(アミューズ編集長)
広河隆一 「人間の戦場」
第19回
(2000年度)
金村修「BLACK PARACHUTE EARS,1991-1999」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
山本進
(毎日新聞社出版局長)
齋藤亮一 「BALKAN」
広河隆一「チェルノブイリ消えた458の村」
石内 都 「石内都展モノクローム〜時の器」「SCARS」
秋山忠右 「farmer」
表を横にスクロールすると、その回の選考委員や候補者の情報もご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください。
第20回(2001年)〜第29回(2010年)
スクロールできます
受賞者受賞作品選考委員候補者
第20回
(2001年度)
大石芳野「ベトナム凛と」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
山本進
(毎日新聞社出版局長)
第21回
(2002年度)
百瀬俊哉「東京=上海」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
仁科邦男
(毎日新聞社出版局長)
第22回
(2003年度)
広河隆一「写真記録 パレスチナ」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
仁科邦男
(毎日新聞社出版局長)
齋藤亮一 「Lost China」
安島太佳由 「日本戦跡」
池本喜巳 「三徳山 三佛寺」
富山治夫 「禅修行」
第23回
(2004年度)
鬼海弘雄「PERSONA」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
仁科邦男
(毎日新聞社出版局長)
内山英明
「JAPAN UNDERGROUND II」「六感漂流
~THE SENSE OF THE CITY~」
太田順一 「化外の花」
山内道雄 「Calcutta」
第24回
(2005年度)
坂田栄一郎「PIERCING THE SKY-天を射る」長野重一
江成常夫
内藤正敏
村松友視
仁科邦男
(毎日新聞社出版局長)
小檜山賢二「Micro Presence
―昆虫:ミクロ・リアリズム―」
高梨豊 「ノスタルジア」
藤森武 「日本の観音像」
古屋誠一 「alive」
宮本隆司 「宮本隆司写真展
―壊れゆくもの・生まれいずるもの」
第25回
(2006年度)
内山英明「JAPAN UNDERGROUND III」「東京デーモン」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
赤瀬川原平
森戸幸生
(毎日新聞社出版局長)
上本ひとし 「峠越え―2003.8.23~2005.2.28 空景」
土田ヒロミ 「新・砂を数える」
渡邉祐一 「侵食」
第26回
(2007年度)
中村征夫「海中2万7000時間の旅」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
赤瀬川原平
森戸幸生
(毎日新聞社出版局長)
古屋誠一 「Memoires 1983」
笠木絵津子 「ふたつの時間ふたつの光」
第27回
(2008年度)
土田ヒロミ「土田ヒロミのニッポン」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
赤瀬川原平
森戸幸生
(毎日新聞社出版局長)
第28回
(2009年度)
今森光彦「昆虫 4億年の旅」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
松山巖
大川勇
(毎日新聞社出版局長)
平敷兼七 「山羊の肺
〜沖縄一九六八―二〇〇五年」
大西成明 「ロマンティック・リハビリテーション」
渡邉博史 「パラダイス・イデオロギー」
森村泰昌 「Yasumasa Morimura
Requiem for the XX Century
Twilight of the Turbulent Gods」
第29回
(2010年度)
鈴木龍一郎「RyUlysses リュリシーズ」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
松山巖
大川勇
(毎日新聞社出版局長)
石川直樹 「ARCHIPELAGO」
尾形一郎/尾形優「HOUSE」
北島敬三 「北島敬三1975~1991」「THE JOY OF PORTRAITS」
表を横にスクロールすると、その回の選考委員や候補者の情報もご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください。
第30回(2011年)〜第39回(2020年)
スクロールできます
受賞者受賞作品選考委員候補者
第30回
(2011年度)
石川直樹「CORONA」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
松山巖
梁瀬誠一
(毎日新聞社出版局長)
尾仲浩二 「馬とサボテン」
齋藤康一 「昭和の肖像」
百々俊二 「大阪」
古屋誠一 「メモワール.」
六田知弘「雲岡石窟 仏宇宙」
山内道雄 「基隆」
第31回
(2012年度)
高梨豊「IN’」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
松山巖
梁瀬誠一
(毎日新聞社出版局長)
石川 梵 「THE DAYS AFTER
〜東日本大震災の記憶」
公文健太郎 「ゴマの洋品店」
佐藤信太郎 「東京 | 天空樹」
高桑常寿 「唄者の肖像」
橋口譲二 「Hofベルリンの記憶」
畠山直哉 「ナチュラル・ストーリーズ」
藤田 満 「在所」
第32回
(2013年度)
亀山亮「AFRIKA WAR JOURNAL」江成常夫
内藤正敏
野町和嘉
松山巖
黒川昭良
(毎日新聞社出版局長)
有野永霧「日本人景 温泉川」
飯島幸永 「寒流
〜津軽のおんな/越後・雪下有情」
川内倫子 「照度 あめつち 影を見る」
北井一夫 「いつか見た風景」
北島敬三「ISOLATED PLACES」
柴田敏雄 「与えられた形象-辰野登恵子」
田村彰英 「夢の光」
百々俊二 「遙かなる地平 1968-1977」
初沢亜利 「True Feelings 爪痕の真情。〜2011.3.12~2012.3.11」「隣人。38度線の北」
六田知弘 「石と光
〜シトーのロマネスク聖堂」
第33回
(2014年度)
桑原史成「不知火海」「水俣事件」大石芳野
鈴木龍一郎
野町和嘉
松山巌
小川一
(毎日新聞社編成局長)
オサム・ジェームス・中川 「GAMA CAVES」「沖縄―オキナワ―OKINAWA」
北島敬三 「種差 四十四連図」
小柴一良 「水俣1974-2013
〜水俣よサヨウナラ、コンニチワ」
笹岡啓子 「Remembrance」1号~41号「Difference 3.11」
原 芳市 「常世の虫」
藤田 満 「海に日は照る」
ベンジー 「「土に還る」
~はじまりの島へ~」
吉村和敏 「カスタム・ドクター
〜ソロモン諸島の伝承医」
米田知子 「暗なきところで逢えれば』
鷲尾倫夫 「巡歴の道 オキナワ」
第34回
(2015年度)
下瀬信雄「結界」大石芳野
鈴木龍一郎
野町和嘉
松山巌
小川一
(毎日新聞社編成局長)
石川文洋
井上尚久 「日常の知覚」
尾仲浩二 「またたび」
北島敬三
「UNTITLED RECORDS」
(Vol.1.2.3)
佐藤信太郎
「The spirit of the place」
佐藤時啓 「光―呼吸 
そこにいる、そこにいない」
百々俊二 「日本海」
林典子「キルギスの誘拐結婚」
松本コウシ 「午前零時のスケッチ』「泳ぐ夜
Castaway in the still night」
森田雅章 「スモーキーマウンテンレポート「あのときの子供たちは」
in Philippines」
第35回
(2016年度)
山内道雄「DHAKA2」大石芳野
鈴木龍一郎
野町和嘉
松山巌
小泉敬太
(毎日新聞社編成局長)
池本喜巳「近世店屋考」
広川泰士
「BABEL
ORDINARY LANDSCAPES」
船尾修「フィリピン残留日本人」
第36回
(2017年度)
梁丞佑「新宿迷子」池澤夏樹(作家)
大石芳野
鬼海弘雄
鈴木龍一郎
松木健
(毎日新聞社編成局長)
太田順一「遺された家
―家族の記憶」
金山貴宏「While Leaves Are Falling…」
林典子「ヤズディの祈り」
藤本巧「私の心の中の韓国」
第37回
(2018年度)
潮田登久子「本の景色BIBLIOTHECA」池澤夏樹(作家)
大石芳野
鬼海弘雄
中村征夫
松木健
(毎日新聞社編成局長)
飯島幸永 「暖流
〜八重山諸島につなぐ命」
紀成道 「Touch the forest,
touched by the forest.」
菱田雄介 「border|korea」
第38回
(2019年度)
高橋智史「RESISTANCE カンボジア 屈せざる人々の願い」池澤夏樹(作家)
大石芳野
鬼海弘雄
中村征夫
松木健
(毎日新聞社編成局長)
奥山淳志「弁造 Benzo」
露口啓二
「地名/PlaceNames」
第39回
(2020年度)
藤本巧「寡黙な空間 韓国に移住した日本人漁民と花井善吉院長」大石芳野
鬼海弘雄
中村征夫
梯久美子(作家)
砂間裕之
(毎日新聞社編成局長)
紀成道 「MOTHER」
中村治 「HOME 
Portraits of the Hakka」
西野嘉憲 「海人 
八重山の海を歩く」
表を横にスクロールすると、その回の選考委員や候補者の情報もご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください。
第40回(2021年)〜第49回(2030年)
スクロールできます
受賞者受賞作品選考委員候補者
第40回
(2021年度)
大竹英洋「ノースウッズ-生命を与える大地-」大石芳野
石川直樹
梯久美子(作家)
北島敬三
砂間裕之(毎日新聞社)
渋谷敦志「今日という日を摘み取れ」
山田脩二「新版『日本村』」
石川真生「大琉球写真絵巻」
公文健太郎「光の地形」
第41回
(2022年度)
北島敬三「UNTITLED RECORDS」大石芳野
石川直樹
梯久美子(作家)
砂間裕之(毎日新聞社)
第42回
(2023年度)
船尾修「満洲国の近代建築遺産」大石芳野
石川直樹
梯久美子(作家)
砂間裕之(毎日新聞社)
第43回
(2024年度)
石川真生「私に何ができるか」(東京オペラシティ・アートギャラリー)大石芳野
石川直樹
梯久美子(作家)
北島敬三
砂間裕之(毎日新聞社)
第44回
(2025年度)
第45回
(2026年度)
第46回
(2027年度)
第47回
(2028年度)
第48回
(2029年度)
第49回
(2030年度)
表を横にスクロールすると、その回の選考委員や候補者の情報もご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください。

土門拳賞の歴史と設立背景

土門拳賞は、毎日新聞社が1981年に創設した賞であり、毎日新聞社の創刊110周年を記念する事業の一環としてスタートしました。土門拳(1909年 – 1990年)は、日本の写真界において社会・人物・自然などをテーマにリアリズム写真を追求し、多くの影響を与えた写真家です。彼の作品は、人々の日常生活や文化を深く掘り下げ、リアルな瞬間を捉えることに優れていました。この賞は、土門拳の業績を称え、その精神を継承するために設立されました。

選考対象とプロセス

土門拳賞の選考対象は、プロ・アマチュアを問わず、毎年1月から12月までの間に発表された写真作品です。選考は、写真家や評論家、歴代受賞者など約60人の推薦を経て、選考委員による合議で決定されます。選考委員には、著名な写真家や作家が名を連ねており、公正かつ厳正な審査が行われます。例えば、第42回の選考委員には、大石芳野(写真家)、石川直樹(写真家)、梯久美子(作家)、砂間裕之(毎日新聞社執行役員)などが参加しました。

賞の贈呈と展示

受賞者には、正賞として佐藤忠良ブロンズ像、副賞として賞金50万円、そして表彰状が贈られます。受賞作品は、東京・銀座および大阪のニコンサロンで展示され、その後山形県酒田市にある土門拳記念館で永久保存されます。このように、受賞作品は広く一般に公開され、多くの人々にその素晴らしさを伝える機会が設けられています。

土門拳賞の意義と影響

土門拳賞は、写真界において非常に重要な役割を果たしています。木村伊兵衛写真賞が「写真界の芥川賞」と称されるのに対し、土門拳賞はリアリズム写真を評価する賞として広く認識されています。このように、土門拳賞は多くの才能ある写真家の発掘と育成に寄与し、中堅写真家の活動を支援しています。

また、土門拳賞はリアリズム写真の発展にも大きく貢献しています。土門拳の作品が持つ、現実の瞬間を鋭く捉える視点は、受賞者たちの作品にも反映され、その影響は次世代の写真家たちにも受け継がれています。例えば、過去の受賞者には、日本国内外で高く評価される写真家たちが多数おり、その作品はリアリズム写真の真髄を体現しています。

土門拳と木村伊兵衛—二大巨匠の影響

土門拳賞と並び称される木村伊兵衛写真賞は、同じくリアリズム写真で有名な木村伊兵衛(きむら いへい)を記念して設立されました。木村伊兵衛写真賞が新人写真家の登竜門としての役割を果たす一方で、土門拳賞はより中堅の写真家を対象とすることが多く、両賞は日本写真界の発展を支える双璧となっています。

まとめ

土門拳賞は、日本のリアリズム写真を代表する巨匠、土門拳を記念して設立された権威ある賞です。毎年、多くの才能ある写真家たちがその栄誉を競い、その作品は広く展示され、後世に伝えられています。この賞を通じて、日本の写真文化はさらに発展し、多くの人々に感動を与え続けています。写真に興味のある方や、新たな才能を発見したい方にとって、土門拳賞は必見の賞です。ぜひ、その受賞作品に触れ、リアリズム写真の魅力を感じてみてください。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

写真が好きなあなた、アートを学ぶ学生さん、プロのカメラマンにも、ぴったりの内容が満載!このサイトでは、写真家の作品を通して、感動の物語や心を動かす瞬間を共有します。写真の力で世界を変える、そんな魔法のような体験を一緒に楽しみましょう。

目次