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マグナムフォト:選ばれし写真家たちのコミュニティー

目次

始まりと結成メンバー

1947年、世界が第二次世界大戦の傷跡を癒やす中、マグナムフォトはロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デヴィッド・シーモアの4人の写真家によって設立されました。彼らは、報道写真家としての自由を確保し、作品の著作権を写真家が保持することを目指しました。マグナムフォトは、これらの創設メンバーのビジョンに基づいて、写真家の権利と創造性を重んじる組織として発足しました。

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NameBirthDeathAgeSNS
ロバート・キャパ (Robert Capa)1913195441
アンリ・カルティエ=ブレッソン (Henri Cartier-Bresson)1908200496
ジョージ・ロジャー (George Rodger)1908199587
ディヴィッド・シーモア (David “Chim” Seymour)1911195645

マグナムフォトのメンバー

1900年代 3名
1910年代 6名
1920年代 8名
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NameBirthDeathAgeSNS
Erich Hartmann(エリック・ハートマン)1922199977
Inge Morath(インゲ・モラス)1923200279
Marc Riboud(マルク・リブー)1923201693
Burt Glinn(バート・グリン)1925200883
Nicolas Tikhomiroff()1927201689
Dennis Stock(デニス・ストック)1928201082
Leonard Freed(レオナルド・フリード)1929200677
Marilyn Silverstone()1929199970
1930年代 12名
1940年代 17名
1950年代 12名
1960年代 7名
1970年代 11名
1980年代 13名
1990年代 4名

写真業界への影響

マグナムフォトは、写真家が自らの作品に関してより大きなコントロールを持てるようにすることで、写真業界に革命をもたらしました。彼らは写真の芸術性とドキュメンタリー性を融合させ、社会的、政治的な出来事を深く洞察することで、世界中の人々に影響を与えるビジュアルストーリーを語りました。その結果、報道写真やドキュメンタリー写真の価値が再認識され、ジャーナリズムの歴史において重要な役割を果たすようになりました。

所属メンバーとその業績

マグナムフォトには、創設メンバー以外にもエリオット・アーウィット、スティーブ・マッカリー、マーティン・パーなど、数多くの著名な写真家が所属しています。彼らはそれぞれ異なる背景と視点を持ち、多岐にわたるテーマを深く掘り下げ、世界中のさまざまな文化や社会問題に光を当ててきました。マグナムフォトのメンバーは、独自の視覚的言語で世界を記録し続けています。

結成から現時点までのマグナムフォト

マグナムフォトは設立以来、変化と進化を遂げながらも、写真家の創造性と独立性を尊重するという初期の理念を守り続けています。デジタル時代の到来とともに、マグナムフォトはオンラインでの展示や販売を強化し、新たな世代の視聴者との接点を増やしています。また、社会的、文化的な問題に対する意識を高めるためのプロジェクトやワークショップを通じて、教育的な役割も果たしています。結成から現在に至るまで、マグナムフォトは写真を通じて世界に訴えかける力を持つ組織として、その地位を不動のものとしています。

おすすめの写真集

MAGNUM MAGNUM 増補改訂版

特徴:
MAGNUM MAGNUM 増補改訂版は、20世紀の偉人から現代の新星に至るまで、マグナム・フォトに所属する写真家たちの多様なビジョンと才能を集約した作品集です。この一冊では、創設メンバー4人の共同プロセスに則り、88名のメンバーが他の写真家の作品を選び批評する独特の構成を採用。過去15年間に新たにマグナムに加わった25名の写真家の作品を含む、150枚以上の新しい写真が追加されており、写真愛好家にとっては見逃せない内容となっています。

見どころ:
533点に及ぶ写真の中には、歴史に名を刻む名作から、現代の重大な出来事を捉えた作品まで幅広く収録されています。700ページを超えるボリュームと、精緻な印刷技術により、各作品の美しさと力強さが際立っています。スリーブケース入りのこの増補改訂版は、写真を愛するすべての人々にとって、時代を超えて価値を持ち続ける決定版と言えるでしょう。

Magnum America: The United States

特徴:
『Magnum America: The United States』は、マグナム・フォトのアーカイブを通じて「アメリカ」とは何かを探る、野心的なフォトブックです。本書は、アメリカの包括的な歴史を写真で記録することを目的としていませんが、過去と現在のアメリカの姿をビジュアルで描写し、歴史的な分岐点に立つ国の姿を浮き彫りにしています。アメリカという国の複雑さを理解するための視覚的な旅に誘います。
見どころ:
本書の見どころの一つは、アメリカを「帝国」として再考させる視点です。ベトナム、イラク、アフガニスタンでの軍事的冒険や失敗、さらにはソフトパワーとしての文化輸出など、アメリカの国外での影響力についても触れています。もう一つの見どころは、アメリカ国内にとどまらない視点で、その文化的、政治的影響力を考察する点です。50州を超えて広がるアメリカの影響を探る内容は、読者に新たな視点を提供します。

マグナムフォトへの入会プロセス:才能、献身、そして共感

マグナムフォトへの入会は、世界で最も権威ある写真家コミュニティーへの扉を開く過程です。この組織は、写真家が自らの作品とキャリアをコントロールすることを重んじており、入会は才能、献身、そしてマグナムフォトの理念への共感を必要とします。

入会希望者は、まずノミネーションフェーズを経て、現在のメンバーによる投票でノミネートされなければなりません。この段階で才能とポテンシャルが認められると、候補者は2年間のアソシエイトメンバーシップ期間に入ります。この期間中、彼らはマグナムフォトのプロジェクトや活動に参加し、その才能と組織への貢献を証明する必要があります。

アソシエイトメンバーシップの終了後、彼らの作品と貢献は再び評価され、全メンバーの投票によりフルメンバーへの昇格が決定されます。このプロセスは、個々の写真家がマグナムフォトの厳しい基準と倫理に適合しているかを確かめるためのものです。

マグナムフォトへの入会は、ただの名誉や地位の獲得ではありません。それは、世界中の重要な社会的・文化的瞬間を記録し、報道するという共通の使命に深くコミットすることを意味します。そのため、マグナムフォトは、単に優れた技術を持つ写真家ではなく、世界を変える力を持った物語を語ることができる人物を求めています。

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この記事を書いた人

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